うつを腸内フローラ改善と糖質制限で治すための方法ブログ

うつの症状を食事と栄養(主に腸内フローラ改善と糖質制限、DHA)、運動と瞑想で治すための方法ブログです。

猫背を改善して呼吸をラクにするには?

当ブログではうつ病の予防と、うつの症状を食事と栄養(主に腸内フローラ・腸内環境改善糖質制限)、運動と瞑想で治すための方法について書いています(あくまでうつの症状をやわらげるためのひとつの手段です)。

 

前回はうつの改善のために呼吸が大切な理由について書きましたが、今回は猫背を改善して呼吸をラクにするための簡単なエクササイズのご紹介です。

 

近年はスマートフォンの普及や長時間のデスクワークによって、一日中俯いているという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

しかしスマホやパソコンの操作を行っていると、それだけ首の辺りが緊張してしまいますし、首の後ろも硬くなってしまいます。また猫背にもなってしまいます。

問題は首の後ろが縮んでしまうと、それだけ首の後ろが圧迫されて血流やエネルギーの流れが滞ってしまうことです。

そうなってしまうと、首や喉が緊張していき、頭の回転が鈍くなったり、うまく言葉を発することが出来なくなったりするおそれが生じてきます。また、血流が悪くなることで偏頭痛が起こる可能性もあります。

そして、これらの症状は「うつ」とも無関係ではありませんが、その首の緊張をほぐすために、猫背のままむやみに顎を引いて直そうとしても、首の緊張を元に戻すことは出来ません。

実は首の緊張をほぐしたければ、胸を気持ちよく伸ばすことで、猫背そのものを改善する必要があるのです。

 

太鼓橋のポーズで猫背改善

そのエクササイズとしてオススメなのが、ヨガにおける「太鼓橋のポーズ」です。

その方法については、綿本彰氏の『ヨーガではじめる瞑想入門』から、そのまま紹介してみることにします。

 

1、「仰向けに寝て、両ひざを立てる。両脚は腰幅くらいに開いて並行にし、かかとをお尻に近づける。両手は身体にそわせ、手の平を下に向けて床におく」

 

2、「ゆったりと一息吐き、吸いながら両足で床を押し、胸を反らせて腰を高く持ち上げる。ひざを広げないよう脚を並行に保ち、両手を腰の後ろで組んで30秒ほど深呼吸。肩甲骨を軽くよせながら、吸う息で胸を反らせ、首や肩は完全にリラックスさせておく。首や腰に痛みがない程度に行う」

 

(綿本彰 『ヨーガではじめる瞑想入門』 p95

 

このエクササイズは胸と首の関係を正して、猫背を改善し、首の辺りのエネルギーの流れを自然な状態に戻すのに最適です。

 

太鼓橋のポーズについては以下の動画も参考にしてください。

youtu.be

からだのサビつきを落として猫背改善

また、猫背になる原因の一つに、実は、身体のサビつきがあると言います。

身体にある部位の一部を使わないでいると、次第に弱まっていってサビついてしまいますが、そのサビつきがさらに他の部位にも影響を与えるので、身体に不調をもたらしてしまうことになるのです。

このことに関して整体師の井本邦昭氏は、多くの人が確実に弱っている部位として呼吸器を挙げています。呼吸器が弱ってしまうと、肺や気管支と連動する骨や筋肉のはたらきも弱ってしまい、そのため肩甲骨の間にある三角点に重度のサビつきが集中するようになるそうなのです。(参考 井本邦昭『弱った体がよみがえる人体力学』

 

ここでいう「三角点」とは、「肩甲骨の上角から、背骨の中でも「胸椎」と呼ばれる部分の上から5番目までをつないだ三角形」のことを指します。

その三角点に関連しているのが、筋肉・肩甲骨・背骨の三つの部位なのです。

 

筋肉は三角点において折り重なるように集まり、肩甲骨や背骨ともくっついているため、一つの筋肉にサビつきが生じると、骨を介して他の筋肉にもサビつきを波及させていくと言います。

また、筋肉がサビつくと血流が悪くなり、身体の動きが鈍くなって、身体を重いと感じてしまう弊害も生じてきます。

肩甲骨については、三角点がサビついている場合、ほとんどの人が正常の位置に収められなくなっている部位だと井本邦昭氏は述べています。

肩甲骨が三角点から離れるようにして、外側にズレていってしまうと、重心が前にかかった前屈姿勢になります。この前屈姿勢を戻さないと、なかなか治らない猫背の体勢になってしまいます。

背骨は頸椎、胸椎、腰椎、といった24個の骨からなり、本来はきれいなS字カーブを描き、骨のひとつひとつが弾力をもって動いています。

しかし、背骨がひとつでもサビついてしまうと、そこがうまく動かなくなり、上下の骨とくっついて一体化したようになっていってしまうそうなのです。そうなるとS字カーブは失われていき、姿勢の乱れを引き起こして様々な部位や機能の弱体化を招くことになると言います。

この筋肉、肩甲骨、背骨が相互に関わっている三角点のサビつきを防ぐには、サビついた部位に刺激を与えることが重要になってきます。

デスクワークの合間にできる呼吸をラクにする簡単なエクササイズ

そこでこの記事では井本氏の『弱った体がよみがえる人体力学』の中から、三角点を刺激して猫背を予防する、デスクワークの合間に出来る非常に簡単なエクササイズをご紹介したいと思います。

 

1、「背すじを伸ばしてイスに腰かけ、体を少し前に傾ける」

2、「肩を軽く持ち上げるようにして息を吸い、いったん止める」

3、「肩を少し後ろへ引き、息を吐く」

 

井本邦昭『弱った体がよみがえる人体力学』p50~51

 

このエクササイズを何度か繰り返すと、全身のサビつきを落としやすくなるうえ、酸素が全身に行き渡って弱った部分を活性化させることが出来るそうです。

長時間のデスクワークなどで、肩や首が凝っていると感じたり、背が曲がって呼吸が浅くなっていると感じたりしたら、猫背を改善するためにぜひこのエクササイズを試してみてください。

からだの歪みが調整され、呼吸が深くスムーズに行えるようになることは、うつの症状を改善することにもつながっていきます。

 

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うつの改善のために「呼吸」が大切な理由

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今回はうつの改善のために「呼吸」が大切な理由についてです。

 

普段何気なく行っている「呼吸」ですが、呼吸を整え、深い呼吸を行なっていくことはうつの症状をやわらげてくために必要不可欠だといえます。

なぜなら呼吸には心身をリラックスさせ、ストレスを低減したり、自律神経のバランスを整えたりする働きがあるからです。

 

また呼吸を整えれば、不安や焦り、イライラに対処することもできます。

しかし近年は、スマートフォンの普及や長時間のデスクワークなどによって、知らないうちに猫背になり、そのことによって呼吸が浅くなってしまっている可能性が考えられます。

 

もし何だかやる気が出なかったり、妙にイライラしたりする場合は、疲労やストレスが原因で呼吸が浅くなってしまっている証拠です。

このあたりのことについて、帯津良一氏は『ゆっくり呼吸で病気は治る!』のなかで以下のように述べています。

 

 自律神経のバランスを整えるためには、方法はひとつしかありません。呼吸で自分をコントロールすることです。なぜなら、自律神経にコントロールされている生命活動の中で、人の意志が関与できるものは呼吸しかないからです。

 たとえば理由もなく不安がわきあがってきたとします。心臓がドキドキし、冷や汗が出てきます。こういうとき、心拍数を自分の意志で下げることができればよいのですが、それは無理です。同じように汗を止めることもできません。しかし、呼吸だけは、意識して深く長くすることが誰にでもできるのです。そのように呼吸を変えることで心が落ち着くこともあるのです。それは、呼吸によって、自律神経のバランスが整ったからにほかなりません。(帯津良一『ゆっくり呼吸で病気は治る!』p20

 

(略)現代人の呼吸は、非常に浅くなっています。まさに、口先だけで吸ったり吐いたりしているといえるでしょう。

 その原因として考えられるのが、ストレスです。ストレスがかかると、体は緊張した状態になります。体が緊張すれば、交感神経が優位になります。交感神経が優位になると、呼吸は浅く早くなってしまうのです。帯津良一『ゆっくり呼吸で病気は治る!』p21

 

帯津良一『ゆっくり呼吸で病気は治る!』

ゆっくりとした腹式呼吸で心身をリラックス

このように日頃から浅い呼吸になってしまっていることが、自律神経のバランスを乱れさせ、心身の不調を引き起こす原因になってしまっています。

 

そのため、うつの症状をやわらげ、心身の健康を取り戻していくためには、普段から何気なく行っている「呼吸」を意識する必要があるのです。

その呼吸を深めるには、胸式呼吸よりも、横隔膜を使った腹式呼吸のほうが良いとされています。そのためお腹のふくらみと縮みを感じながら、吐く息を長くして、肩や背中など身体の強張った部分をゆるめていくと、リラックスするのに効果を発揮します。

 

呼吸を深めるのにもう一つ、吸う息と吐く息、気息の流れを意識するということが大事です。せっかく呼吸を深めようとしていても、頭の中が雑念で満たされていては、なかなか呼吸に集中出来ないものです。

 

特に仕事や勉強で忙しく、時間に追われてばかりで、頭の中が仕事のことや家庭のこと、人間関係のことなどで一杯になっていると、呼吸を深めようとしても、心がなかなか落ち着かず、リラックスができません。

呼吸は「吐く息」が大切

そういう時は、呼吸をしている間、鼻の下から鼻腔の辺りに意識を集中させ、鼻孔を出入りする気息の現在の流れを出来るだけ感じるようにしながら、吸う息に対しては「吸います、吸います、吸います」、吐く息に対しては「吐きます、吐きます、吐きます」と実況中継してみてください。

 

それでも頻繁に雑念が浮かんでしまったら、今度は手のひらをお腹の辺りに当て、お腹の動きを感じながら、お腹がふくらんでいる間は「ふくらみ、ふくらみ、ふくらみ」、縮んでいる間は「ちぢみ、ちぢみ、ちぢみ」と実況中継するようにしてみてください。

 

特に呼吸は吐く息が大切ですので、お腹がへこんでいくのを確かめながら、心に溜まったもやもやを全部吐き切るつもりで、ふーっと、ゆっくり息を吐いていってください。

 

ちなみに副交感神経を優位にしてよりリラックスするためには、腹部を背中の方にグッと奥まで押し込む感じで息を吐いていくと良いです。そして息を吐き切ると、あとは自然にスッと息が入ってきます。

 

また、呼吸によってうつの症状をやわらげていくためには、「今・現在」行われている呼吸そのものに集中することも大切です。イライラが溜まった頭のなかに空白を作るみたいに、呼吸を行なっている間は、瞑想を行なうのと同様、できるだけ余計なことは考えないようにしてみてください。

 

すると、散らかった部屋を掃除したみたいに、頭の中が空っぽになるため、身体をリラックスするだけではなく気分をリフレッシュすることができます。

さらに、先程も書きましたが、息を吐きながら、いつの間にか強張ってしまっている身体や顔のこめかみの辺りををゆるめるようにすると、よりリラックスとリフレッシュに効果的です。

 

なかなか呼吸を深められないという方はぜひ、この方法を試してみてください。

 


参考文献

帯津良一『ゆっくり呼吸で病気は治る!』

アルボムッレ・スマナサーラ『心がフッと軽くなる ブッダの瞑想』

ティク・ナット・ハン『ブッダの<呼吸>の瞑想』

 

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うつを改善するための食事とは?

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今回はうつを改善するための食事について簡単にまとめてみたいと思います。

うつの症状を少しでもやわらげていくための食事として、大切になってくるのは、以下の3つです。

うつをやわらげていくための食事

  • 腸内フローラの改善・・・日頃から乳酸菌・食物繊維・オリゴ糖がたっぷりの食事をする。
  • ゆるやかな糖質制限・・・なるべく砂糖や精製デンプンを減らし、代わりに食物繊維を増やす。
  • 油の摂り方・・・サラダ油に含まれるリノール酸を減らし、代わりにDHAEPAを増やす。

 

1、腸内フローラの改善

 

うつの症状をやわらげていくためには、日頃の食事で腸内フローラのバランスを整え、腸内環境を改善していくことが大切です。

なぜなら「脳腸相関」や「腸脳相関」といった言葉が示すように、腸と脳は神経系でつながっているからです。また心の起源は脳ではなく腸にあります。

そのため、毎日の食生活において、乳酸菌・食物繊維・オリゴ糖・発酵食など、腸内細菌にとって良い働きをする食品を積極的に摂っていくことが重要になってきます。

 

生きた乳酸菌ビフィズス菌など体に良い働きをする有用菌が含まれている食品のことは「プロバイオティクス」と呼ばれ、難消化性の食物繊維オリゴ糖といった腸内細菌のエサになる栄養成分が含まれた食品は「プレバイオティクス」と呼ばれています。

これらの食品は腸内環境を正常な酸性に保ったり、腸内細菌のうちの善玉菌を増やしたりするのに効果を発揮してくれます。

また日本は発酵文化が盛んであるため、納豆や漬け物などの伝統的な発酵食品を積極的に食べるようにすることも、腸を元気にするのに役立ちます。

 

もし、一人暮らしや忙しさが原因でなかなか腸に良い食生活が送れないという場合は、普段の食事の補助として、16種類の乳酸菌が配合されている乳酸菌革命 などのサプリメントを摂るようにすることも、腸内フローラの改善のサポートに効果的です。

 

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2、ゆるやかな糖質制限

 

次に、うつの症状をやわらげるためには、「糖質制限」も重要になってきます。しかし糖質制限で重要なのは極端に炭水化物を減らすのではなく、自分の出来る範囲でゆるやかに行っていくことです。

また砂糖や精製デンプン、果糖ブドウ糖液糖といった血糖値を急激に上げる糖質(高GI値)を減らしていくことが大切になってきます。

それらの糖質は血糖値を乱高下させ、不安定にさせ、低血糖の問題も引き起こしてしまいます。そしてこの血糖値が安定しない状態は精神的な不安定さとも深く関わってきます。

さらに糖質の摂り過ぎは、脳の炎症を引き起こす原因にもなるといいます。

したがって、うつの症状を少しでもやわらげていくために重要になってくるのは、普段の食事から白砂糖をはじめとした高GI値の糖質をなるべく減らしていくことです。

 

しかし、だからといって糖質や炭水化物の全てを減らしてはいけません。なぜならブドウ糖は脳のエネルギー源としてゆるやかに供給されなければいけませんし、糖質や炭水化物には、オリゴ糖や食物繊維といった、腸内細菌の食べ物になる栄養素も含まれているからです。

 

つまり、ストイックな糖質制限を行ってしまうと、腸内細菌に食べ物が行き届かず、腸内環境の悪化につながってしまう恐れがでてくるのです。

ちなみにストレスを感じた時にどうしても甘い物がやめられないという方は、砂糖の代わりにオリゴ糖ココナッツシュガーを使ってみることをオススメします。

 

そのほか、仕事は日中に行っているため、夜はからだをあまり動かさない方は、夕食は糖質をなるべく控えたり、夜食に糖質が多い食品を食べるのをやめたりするなどの工夫も、ゆるやかな糖質制限のためには必要になってきます。

 

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3、油の摂り方

3つ目は油の摂り方についてです。

実は脳の約6割は脂肪で出来ており、さらにその4割はDHAによって形成されていると言われているため、油の摂り方を変えることは、脳の神経細胞の健康を維持することにもつながっていきます。

それに加えて、脂質は脳の細胞膜の形成にも非常に大切な役割を果たしています。そのため、質の良い油を摂ることは、脳機能の改善にもつながっていきます。

 

ちなみに油と言っても、油を構成する脂質には様々な種類のものがあります。しかしうつの症状を改善していくために、最も重要だとされているのは、「オメガ3(DHAEPA・α‐リノレン酸脂肪酸」と呼ばれるものです。

特にそのうちの「DHA」は、脳の健康のために非常に重要な働きをしていますので、日頃から不足しないようにすることが大切になってきます。

 

また、DHAを含むオメガ3脂肪酸には脳の炎症を抑える働きがあるとされていることも、注目に値します。

一方、ファーストフードや加工食品、お菓子やマヨネーズやドレッシングなどに含まれているサラダ油のリノール酸トランス脂肪酸は、なるべく減らしていったほうがよい脂質です。

 

このうちリノール酸は、オメガ6の脂肪酸であり、体内では作られない必須脂肪酸であるとされていますが、近年は加工食品などから知らない間にたくさん体内に入ってきていることが問題になってきています。このリノール酸の過剰摂取はアトピー性皮膚炎などアレルギー症状や体内の炎症を引き起こしたりするとされています。

一方、水素添加によって作られたトランス脂肪酸は、プラスチックのような油だとされており、いつまでも体内に居残り続ける性質が、脳の機能障害を引き起こすと懸念されています。

 

ここまで油の摂り方について書いてきましたが、うつを改善していくための油の摂り方のポイントは、オメガ6のリノール酸トランス脂肪酸を減らし、代わりに青魚に多く含まれているオメガ3脂肪酸DHAEPA・α‐リノレン酸)をバランスよく摂るようにするということです。

 

しかしオメガ3脂肪酸は食事から十分な量を摂るのはなかなか難しいと考えられます。そのため、オメガ3脂肪酸の不足を解消するためには、【DHA&EPA+サチャインチ】 などのサプリメント亜麻仁油・えごま油を利用してみると良いかもしれません。

 

またオメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸とは違った「飽和脂肪酸」を多く含むココナッツオイルは、糖質制限をしている間の糖質代わりのエネルギー源として有効であるように思います。

 

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以上、うつを改善するための食事について簡単にまとめてみましたが、今回ご紹介した3つのポイント以外にも、普段の食事において、肉だけではなく野菜を多く食べるようにし、食生活のバランスを整えることで、ビタミンB群ビタミンCミネラルアミノ酸などの栄養素も不足しないようにすることが大切になってきます。

 

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うつの改善にスロージョギングが効果的である理由

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今回はうつの改善に効果的な運動として、スロージョギングを紹介したいと思います。

 

「スロージョギング」とはその名の通り、普通のジョギングよりもゆっくりと走るジョギングのことです。このスロージョギングには、競争しようとして無理にペースを上げる必要は無く、笑顔を保てるくらいの自分のペースで行えるという利点があります。

 

自分のペースで行える「スロージョギング」。

自分のペースで行える「スロージョギング」。

 

激しい運動ではなく、適度な有酸素運動は、うつの症状を改善するのに効果を発揮するといわれていますが、このスロージョギングの、焦る必要がなくマイペースでOK!だという点が、うつを改善するための運動として、他の運動よりもオススメできる理由なのです。

 

 うつ病は、重症化してしまうと治療しにくく、治療に長い時間が必要となる病気です。ふだんから心と体のメンテナンスを行いうつを防ぐこと、あるいはうつ病にかかっているなら早めに治療することが重要であるといえます。

 そして、うつ病の予防や治療にはスロージョギングのような習慣な運動が有効であることがわかっています。うつ病患者に定期的な運動療法を行うことで、抗うつ剤の投与量を減らすことができた、あるいはうつ病が治ったという報告は非常にたくさんあります。(久保田競 田中宏暁『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』 角川グループパブリッシング p48~49

 

 

そのスロージョギングを行う際のポイントは以下の通りです。また具体的な行い方については動画を参考になさってください。

 

スロージョギングのポイント

  • 走る距離やスピードより、大切なのは「にこにこペース」
  • はじめの目標は1日15分
  • 足の指の付け根で着地する「フォアフット・ランニング」
  • 2本のレールの上を走るイメージで
  • あごをひくのではなく〝あごをあげて〟走る
  • 呼吸は自然にゆったりと
  • 走り終わったらストレッチ(久保田競 田中宏暁『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』より)

 


スロージョギングをはじめよう!

スロージョギングはストレス対策としても有効

またうつの症状が起きてくる原因のひとつとして、職場や学校の人間関係などによるストレスがありますが、スロージョギングは、

 

  • 「ストレスを忘れるための運動」
  • 「ストレスを快楽刺激にするための運動」

 

であるため、ストレス対策としても有効だといいます。

 

 スロージョギングは前頭前野や運動野などを大いに刺激するほかに、ふだん使わない部分の脳をさかんに使用することで、使用している部位を休めることができます。また、これまでにも述べているように、走ることで脳の各部位が発達することに加えて、有酸素運動を行うとBDNFなどの脳細胞を増殖し、保護する物質が放出されます。(久保田競 田中宏暁『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』 角川グループパブリッシング p162

 

これらの物質は傷つけられた神経細胞を保護するとともに、増殖させ、あるいはコルチゾールで短くなったシナプスを再度伸ばす働きを持っています。つまり、ストレスで傷ついた脳が副交感神経の活性化で回復するのを大いに助けてくれるのです。(久保田競 田中宏暁『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』 角川グループパブリッシング p162~163

仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング

 

不眠症対策としても効果的なスロージョギング

さらにうつの症状は不眠とも深く関係していますが、スロージョギングは自律神経の交感神経と副交感神経のバランスを整える働きがあることから、不眠症対策としても効果を発揮するといいます。

 

 

(略)体に負担の小さいにこにこペースのスロージョギングは、有酸素運動効果で脳を鍛え、血の巡りを良くしてさまざまな病気を防ぎ、そして眠りやすい環境を作って不眠を改善できる、うつ病の予防手段として優秀な運動だといえるでしょう。ただし、うつ病の人が自分から走り出すことはありません。誰かが一緒に走ってあげる必要があります。(久保田競 田中宏暁『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』 角川グループパブリッシング p118~119

 

 

以上、うつの改善にスロージョギングが効果的である理由について述べてきましたが、スロージョギングを日頃から行うことは、重いうつ病を患うのを予防したり、うつの症状をやわらげたりするために有効だと思われますので、ぜひスロージョギングをうつ対策の運動として、日々の生活に採り入れてみてください。

 

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うつの改善に食事・運動・瞑想が大切である理由

当ブログではうつ病予防と、うつの症状を食事と栄養(主に腸内フローラ・腸内環境改善糖質制限)で治すための方法について書いています(あくまでうつの症状をやわらげるためのひとつの手段です)。

 

今回はうつの改善食事・運動・瞑想が大切である理由について書いていきたいと思います。

これまではうつの症状を少しでもやわらげるための方法として、腸内フローラの改善と、糖質制限油の摂り方などを取りあげてきました。

 

しかし、うつを改善していくためには、食事を変えるだけではなく、運動や瞑想を行うことも必要になってくると、私自身は感じています。

 

以下、運動と瞑想が必要な理由について述べていきたいと思います。

 

うつの改善に食事・運動・瞑想が大切

うつの症状をやわらげるためには食事・運動・瞑想の三つが大切になってきます。

 

運動がうつを改善する理由

運動を行うことは心と身体や、自律神経のバランスを整えるために必要不可欠です。

 

適度な運動は身体と心に様々な良い効果を与えてくれることはよく知られています。実際、運動をほとんど行わない毎日を過ごしていると、脳の同じ部位だけを使うようになり、心身のバランスは崩れていってしまいますが、ジョギングなどの運動を無理しない程度に行うことは、脳の様々な部位を刺激し、認知機能を改善することにつながっていきます。

 

特にうつの症状は脳の炎症と深く関係していると考えられますが、運動には体内で起こっている炎症を抑える働きがあるとされています。

とはいっても、うつの状態にあるときは、エネルギー不足も関係しているため、運動をしようという気がなかなか起きないものです。

 

そのため、無理に激しい運動や長時間の運動を行う必要は無く、ウォーキングやスロージョギングなどの有酸素運動を1日に20~30分程度マイペースで行うだけで十分です。

 

からだを動かすのがどうしても億劫な場合は、ヨガや気功など、家の中でもできる、ゆっくりとした運動を行うのが効果的です。

また、慢性的な運動不足や、長時間のデスクワークは、ストレスを溜め込むだけではなく、腸内環境を悪化させたり、便秘の原因になったりするので、注意が必要です。

 

 うつ病には運動療法が効果があるという報告があります。どのような仕組みでうつ病が改善されるかはまだはっきりとはわかっていませんが、うつ病と診断された患者に運動療法を行うことで抗うつ薬の投与量を減らすことができたという報告もあります。

 また、運動によって、脳由来神経栄養因子(BDNF)が抗うつ剤を投与するよりも増加したという報告もあり、精神科の医師の中には患者と一緒に走ることでうつ病を治療する、いわば「ジョギングセラピー」を実践している人もいます。(久保田競 田中宏暁『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』 角川グループパブリッシング p118

 

 運動が脳の健康にいいと言われるのは、単に運動が脳への血流を促進して、細胞の成長と維持のための栄養を届けてくれることだけではない。最新の科学によると、こんな五つのメリットがある。

 

  1. 炎症を抑える
  2. インスリン感受性を高める
  3. 血糖コントロールを改善する
  4. 記憶中枢を大きくする
  5. BDNFの量を増やす

 

デイヴィッド・パールマター/クリスティン・ロバーグ『「いつものパン」があなたを殺す』白澤卓二訳 p273

 

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瞑想がうつを改善する理由

普段から習慣として瞑想を行うことは、心のトレーニングとして最適です。

しかしここでいう瞑想とは、特定の宗教を信じることとは一切関係なく、心が現在の瞬間を感じるよう、トレーニングすることです。

 

具体的には、ストレスを感じてイライラしたり、過去の嫌な出来事を思い出し、気持ちが沈みこんだり、これからのことを想像して不安になったりしたら、思考が過去や未来へ向かっているのを一旦ストップして、意識を現在に戻してあげることです。

このことはすなわち、頭のなかの様々な雑念に囚われすぎないように、心の状態をニュートラルにするということです。

 

日常生活のなかでは、何かの思いがけない出来事によって、私たちの頭のなかが一つの考え方に支配されてしまうのは当然ですが、その時は私たちの意識は現在の瞬間から遠ざかってしまっています。

 

もちろん、その遠ざかった状態から現在の瞬間に意識を戻すために、いきなり頭の中を空っぽにするというのは難しいですし、頭のなかを空っぽにして、しばらく目の前の風景を眺めていても、気がつくと、(イヤなことが起こった時は特に)過去に起きた出来事に想いを巡らせてしまっているのが普通です。

 

ところが、瞑想のトレーニングを毎日行うと、少しずつ、過去に引きずられる時間が短くなり、代わりに現在の瞬間に意識が向くようになります。

 

そして、次第に環境に振り回されず、気持ちを安定させることが出来るようになってきます。もちろん、このことに個人差はありますが、それでも瞑想を始めてみることは、自分の心を成長させるためのトレーニングとして有効です。

 

 瞑想をすると、感情に振り回されず、人にも自分にも優しくなれます。

 思考や感情を取捨選択できるようになるので、外側の物や人間関係などもより心地いいものに整えたくなります。

 それにより、不要になったモノや人間関係を手放し、よりシンプルに、より自分らしく生きられるようになるのです。

 さらに瞑想を続けると、今やっていることに喜びを感じやすくなります。すべての日常体験の充実感が増し、幸福度も高まります。そうして満たされた状態が内面から輝く美しさや、魅力になるかもしれません。(吉田昌生『1分間瞑想法』p20

 

瞑想の効果

  • 血圧を下げる
  • 急性および慢性の痛みをやわらげる
  • 筋肉の反射時間が速くなる
  • 横隔膜と内臓をリラックスさせる
  • 呼吸の効率がよくなり、肺機能が増進する
  • 不安やストレスを減少させる
  • 強迫的な行動パターンを認識する力が増す

ビクター・ダヴィッチ『瞑想トレーニングで人生が変わる』牧野・M・美枝 訳 p35

 

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ここまでうつの改善のために運動・瞑想が大切である理由について書いてきましたが、運動と瞑想は食事と組み合わせることでより効果を発揮します。

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腸が心の起源である理由‐『腸脳力』

当ブログではうつ病予防と、うつの症状を食事と栄養(主に腸内フローラ・腸内環境改善糖質制限)で治すための方法について書いています(あくまでうつの症状をやわらげるためのひとつの手段です)。

 

今回は腸が心の起源である理由について、長沼敬憲氏の『腸脳力』を取りあげながら考えてみたいと思います。

そして、そのことがうつの症状を少しでも改善することにつながれば、と思います。

近年、腸は心と深い関係にあるとして、注目されるようになりましたが、そもそも日本人は「腹が立つ」「腹黒い」「腹のうちを探る」など、感情を表現する際に、「腹」という言葉を使ってきました。

このことは日本人は昔から己のうちに芽生えた感情を内臓の感覚から読み取っていた証拠であるように思いますが、「心」という、簡単に定義できず、目に見えないものも、「腹」「腸」「内臓」といった存在と無縁ではありません。

しかし近年は、からだをあまり使わず、仕事や勉強が頭ばかりを使うパソコンやデスクワークによって行われる社会へと変化してきたせいか、だんだん「心」が位置するのも「腹」ではなく「頭」のほうへシフトしてきたように感じます。

このあたりのことに関して、『腸脳力』の著者である長沼敬憲氏は、「私たちは腸から生まれた。脳は決して「根源」ではない」と述べています。また、

 

 生物の系統発生から言うと、心臓と肺は魚の呼吸器官である「鰓」に起源を持っているといいます。そして、この鰓は腸から分化したものです。

 進化の系統樹をたどっていくと、私たち人間の直接の祖先にあたる初期の脊椎動物は、口から肛門へと続く一本の消化管、つまり腸だけで成り立っていたことがわかります。この段階ではまだ脳はありません。

 腸から心臓や肺のような内臓臓器が生まれ、腸壁の神経と体壁の神経が束ねられるようにして脳が生まれたと考えられています。

 心臓に心があるというなら、当然、その根源である腸にも心がある、すなわち「腸が心の起源である」ということになってきます。(長沼敬憲『腸脳力』p129

 

と、しています。

さらに、

 

「まず自分が生物であること、その生物が腸を母体にして生きていること」

「考えることの母体は脳に、感じることの母体は腸にある」

 

と述べ、「考える前にまず感じてみよう。感じたら、そのまま素直に動いてみよう。―こうした生き方にシフトしていくことが、目の前の閉塞感を突き破り、より大きな力を手に入れるきっかけにもなるでしょう」としています。

腸脳力

   心と体の ↓ シフトチェンジ

腸脳力(長沼敬憲『腸脳力』p9を参考に作成)

 

すなわち、心を元気にするために大切なのは、「頭」ばかりではなく、「腸」をしっかりと健康にすることで、土台を安定させ、そのことによって、こころとからだのバランスを整えていくことなのです。

うつの症状を少しでもやわらげていくことに関して言えば、「頭」だけで考えず、「身体感覚」に根差した生き方を目指してみることが、必要になってくるように思います。

長沼敬憲『腸脳力』

 

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イノシトールの心の病をやわらげる効果とは?

当ブログではうつ病予防と、うつの症状を食事と栄養(主に腸内フローラ・腸内環境改善糖質制限)で治すための方法について書いています(あくまでうつの症状をやわらげるためのひとつの手段です)。

 

今回はビタミン様物質の一種、「イノシトール」の心の病をやわらげる効果についてです。

イノシトール」という栄養素はあまり聞いたことがないかもしれませんが、イノシトールは水溶性で穀物や果物などの食品に多く含まれており、脂肪肝動脈硬化の予防や神経細胞の働きを助ける作用など、幅広い働きをもっているとされています。

そして、この「イノシトール」は強迫性障害パニック障害といった心の病に対して良い働きをしてくれるといいます。

そのことが、生田哲氏の『心の病は食事で治す』のなかに書いてあったので、引用してみたいと思います。

 

 イノシトールは、セロトニンアセチルコリンの適切なはたらきに欠かせない。不足するとうつ病を引き起こす。それからイノシトールは、強迫性障害パニック障害を止める効果があることが知られている。

 強迫性障害は、馬鹿馬鹿しいと自分でわかっているのだが、あまり意味のないことにこだわる心の病である。そしてパニック障害は、ある日、突然、強いめまい、動悸、不快感などに襲われる発作を指す。

 薬と異なり、イノシトールは水溶性ビタミンであるため、副作用は見られない。(生田哲『心の病は食事で治す』p60

 

 不安障害を撃退するもう一つのB群は、長い間、目立たない存在であったイノシトールである。ごく最近までイノシトールの欠乏症は不明だった。しかし一九八〇年代にプリンストン脳研究所は、イノシトール抗不安薬のリブリウムとよく似た鎮静効果があることを発表した。

(中略)

 セロトニンの効果をコントロールするイノシトールは、強迫性障害だけでなく、パニック障害の治療にも利用され、それ自体が不安を鎮める抑制性伝達物質であることが証明された。(生田哲『心の病は食事で治す』p160~161

 

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このようにイノシトールは不安を鎮める働きがあり、強迫性障害パニック障害といった心の病に対して有効であるといいます。

もちろん、イノシトールを摂れば、それだけで心の病が治るというわけではないと思いますが、心の病を改善に向かわせるためのサポートとして、イノシトールが不足しないよう心がけることは大切であるように感じます。

もしイノシトールを食品から多く摂りたいのであれば、以前の記事で紹介した玄米リブレフラワーココナッツシュガーに豊富に含まれていますので、関心がある方は試してみてください(100g中、220~230mg)。

 

玄米リブレフラワーにはイノシトールが豊富

玄米リブレフラワーにはイノシトールが豊富に含まれています。

 

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ココナッツシュガーにはイノシトールが豊富

 ココナッツシュガーにもイノシトールがたくさん含まれています。

 

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