ナイアシンとパントテン酸のうつを改善する効果
当ブログではうつ病の予防と、うつの症状を食事と栄養(主に腸内フローラ・腸内環境改善と糖質制限)で治すための方法について書いています(あくまでうつの症状をやわらげるためのひとつの手段です)。
今回はビタミンB群のうちのナイアシンとパントテン酸のうつを改善する効果についてです。
ちなみに以前の記事で、うつの症状をやわらげるためにはビタミンB群をきちんと摂るようにすることが大切だと書きました。
またおさらいですが、ビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)は協同して働くため、なるべく一緒に摂ったほうが効果的です。
ではナイアシンとパントテン酸についてですが、まず、ナイアシンとパントテン酸は、以下のような働きがあります。
ナイアシン(ビタミンB3)
パントテン酸(ビタミンB5)
また、ナイアシンとパントテン酸については、薬学博士の生田哲氏の『心の病は食事で治す』のなかに、心の病と関係する記述がありましたので、参考までに引用したいと思います。
ビタミンB群を摂取すると不安が軽くなることがある。事実、不安障害に見られる多動、神経質、疲労、うつ、心配、不眠などの症状は、ビタミンB群の一つであるナイアシン(またはナイアシンアミド)の不足によっても生じる。(生田哲『心の病は食事で治す』p157)
ナイアシン研究のパイオニアであるアブラハム・ホッファー博士は、不安障害の症状は、軽度のナイアシン欠乏症(無症状のペラグラ)と非常によく似ていると指摘している。その症状は、うつ状態、疲労、心配、頭痛、多動、不眠である。(生田哲『心の病は食事で治す』p58)
ストレスを受けると、副腎からアドレナリンやコルチゾールといったホルモンが放出されてストレスに対抗する。アドレナリンやコルチゾールをつくるには、パントテン酸とビタミンCが必要だ。このため、パントテン酸とビタミンCは「抗ストレスビタミン」と呼ばれている。(生田哲『心の病は食事で治す』p59)
このように、ナイアシンとパントテン酸は、脳と心の健康に深く関わっているビタミンであるため、うつの症状を少しでもやわらげるためには、日頃の食生活のなかで不足しないように心がけることが大切になってきます。
ナイアシンを多く含む食材・・・レバー、玄米、マグロ、タラ、牡蠣、イカなど。
パントテン酸を多く含む食材・・・酵母、ピーナッツ、豆腐、ネギ、ニラ、ブロッコリーなど。