うつの時は「やりたいことだけをやる」
当ブログではうつ病の予防と、うつの症状を食事と栄養(主に腸内フローラ・腸内環境改善と糖質制限)、運動と瞑想で治すための方法について書いています(あくまでうつの症状をやわらげるためのひとつの手段です)。
今回は「やりたいことだけをやる」ことと「うつ」との関係性について書いてみたいと思います。
うつの時は、やりたくないことを無理してやる必要はないように思います。
そのため、大切なのは「やりたいことだけをやる」ことなのです。
しかしこの記事で私が述べようとしている「やりたいことだけをやる」というのは、「やりたいことだけをやりなさい!」「やりたいことを見つけなさい」といったような、自己啓発本のたぐいによく書かれていることではありません。
なぜなら、「やりたいことだけをやりなさい!」「やりたいことを見つけなさい」というのは、「~したい(want to)」ではなく、「~しなければならない(have to)」のニュアンスが漂っていると、どことなく感じるからです。
また「やりたいこと」を見つけることが出来たら、それに越したことはないのですが、「やりたいことだけをやりなさい!」というメッセージを本やブログなどから受け取ったとしても、本当に「やりたいこと」は、実際のところ、簡単に見つかるものではありません。
つまり、「やりたいこと」とは、自分が好きだから、他人に言われてなくても勝手にやってしまうことなのであって、無理に頑張ったり努力したりする必要はないのです。
また、「~したい」に「~しなければならない」が入ってきてはいけないのです。
たとえば、この「~しなければならない(have to)」と「~したい(want to)」について、ヨガ・瞑想講師の吉田昌生氏は『1分間瞑想法』のなかで以下のように書かれています。
HAVE TO「するべき」「ねばならない」という思いが出てきたとき、その人の心の中は、義務感、恐怖や不安に支配されています。
人は、不安や恐怖に支配されると、それを抑え込むのにエネルギーを消費し、行動を起こすためのエネルギーが弱くなります。
また義務感、やらされ感で何かをする場合も、エネルギーを相当消費します。自分が意義を感じないものを、無理にやっても、やる気が湧いてきません。
好きでないこと、興味がないことは内側からエネルギー(情熱)が湧いてこないので、努力が必要です。がんばらないといけません。(吉田昌生『1分間瞑想法』p204~205)
一方で、WANT TO「したい」と思ったとき、心の中にイメージされているのは、得たい結果です。潜在意識は、イメージしたいことを引き寄せます。得たい結果をイメージしているので、それが引き寄せられるのです。
自分がやりたいことをやるとき、エネルギーが内側から湧いてきます。自分が好きなこと、心からやりたいことは、その行為自体に喜びを感じます。
好きなことは努力がいりません。子供がゲームをするように自然とやっています。好きなことは誰に頼まれるでもなく継続的に学び続けます。
だから、うまくいきやすいし、続きやすいのです。(吉田昌生『1分間瞑想法』p205)
「やりたいことが見つからない」とうつの関係
また、精神科医の宮島賢也氏は、『自分の「うつ」を治した精神科医の方法』のなかで、「やりたいことが見つからない」や「目標がない」ことと、うつとの関係性を指摘しています。
僕から見ると、今の日本人は、やりたくないことをやるのに慣れている人が多いように思えます。うつの患者さんたちに日々接していて、つくづくそう感じるのです。言い換えると、「自分が本当は何がしたいか」について鈍感になっているように思えます。(宮島賢也『自分の「うつ」を治した精神科医の方法』p82)
うつになった原因を探っていくと、「やりたいことが見つからない」とか、「やりたいことができていない」という問題が背景に浮かび上がってきます。これは「目標がない」とか、「何を目標にしてよいかわからない」という悩みでもあります。つまり、目標を失ってしまっている状態です。
自分のやりたいことを見つけることは、私たち現代を生きる人にとって、大きなテーマになっているように思えます。
現代では「自分探し」とか「自己実現」という言葉の流行に見られるように、「自分にもきっと適職がある」と考える人が増えているように思います。
しかし、この考え方に立ったとき、適した職業が見つかればいいのですが、見つからない場合は、心がだんだんと苦しくなってきます。(宮島賢也『自分の「うつ」を治した精神科医の方法』p84~85)
仕事に関しては、たとえ好きな仕事であっても、義務感でおこなえば、心が苦しくなることがあります。だから、好きで飛び込んだ業界の仕事に就くことができ、がんばって結果を出しつづけたけれど、その果てにうつになってしまう人もいます。
しかし、目標がしっかりと定まっているとき、うつにはなりません。(宮島賢也『自分の「うつ」を治した精神科医の方法』p86)
いつも義務感に縛られて「~しなければならない」と思って真面目に行動するより、常に自分が「~したい」と思って楽しみながら行動する方が、気力やエネルギーが湧いてくるのは確かであるように思います。
そのため、やりたいこと(want to)が見つかれば何よりですが、冒頭でも述べたように、やりたいことを必ず見つけなければならない(have to)、というわけではないように思われます。
「やりたいこと」を「やらなくちゃ」と思う必要はない
また、頑張り過ぎたり、働き過ぎたりしたことが原因でうつになった場合は、エネルギー不足によって心身が疲れ果てていることが関係していると思われますので、無理に頑張ろうとする必要はありませんし、「やりたいこと」を「やらなくちゃ」と思う必要もないように感じます。
ちなみに私自身は、「やりたいことをやっている」と自分で思っていたのに、いつのまにか自分のなかでやりたいことが「やらなければならないこと」に変わってしまっていることで、気づいたら燃え尽きて無気力になってしまっていたことがあります。
そのため、気力が湧かない時は無理をせず、まずはゆっくりと休養をとって、疲れ切っているからだとこころを回復させることが大切であるように感じます。
もし「何もしたくない」「やりたくない」と思ったら、無理に何かする必要はないのです。
そして、少しずつ元気を取り戻せたら、自分が好きなことや、自分がしたいことだけを、無理をしない程度に行ってみる……もし自分が「うつ」だと感じて、何もやる気が起きなくなったら、まずはそれだけで良いのではないでしょうか。
慢性炎症がうつの原因の一つである理由-「脳の炎症」を防げばうつは治せる
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以前の記事で、うつの症状が脳の炎症や腸の炎症と関係しているということについて、神経科医のデイヴィッド・パールマター氏の著作を引用しながら書きましたが、今回は精神科医の最上悠氏の『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』を取りあげながら、慢性炎症がうつの原因の一つである理由について述べていきたいと思います。
では慢性炎症について述べる前に、そもそも「炎症」とは何でしょうか?
「炎症」とは、生体が傷害を受けた際に起こる反応のことで、簡単に言えば、体内で起きる火事のようなものです。
その炎症とはからだにとっては異常事態であって、炎症が起きた体の部位は、腫れや痛み、発熱などが起こります。
そしてそのからだで起きた炎症に対して、火消し役として対処するのは私たちの体内に備わっている免疫システムですが、免疫システムがすみやかに対応しなければならない炎症は「急性炎症」と呼ばれています。
ところが、その「急性炎症」とは別に、だらだらと続いてしまう炎症があると、精神科医の最上悠氏は『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』のなかで述べています。
慢性炎症は、ほとんどの場合、痛みなどを感じることがなく、外から見てわかるような症状もあまりありません。
しかし、専門家が顕微鏡で体の組織をていねいに見たり、特殊な血液検査を行ったりしていくと、かすかな炎症反応が確認されます。とくに、脳で起こるものは〝ミクロの慢性炎症〟とよばれ、かなり精密な検査を行っても発見しにくいといわれています。
そして、そのぐらい微弱なものだとしても、炎症がジリジリダラダラと続けば脳や体は確実に疲弊し、蝕まれます。洞窟にしたたる水滴が長い歳月をかけて硬い岩に穴を開けていくように、慢性炎症の蓄積は心身にさまざまなダメージをもたらすのです。
脳の慢性炎症は、心理ストレスがあるときに起こりやすいことがわかっています。(最上悠『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』p57)
脳の慢性炎症が起こる理由
では、なぜ「脳の慢性炎症は、心理ストレスがあるときに起こりやすい」のでしょうか?
最上悠氏によれば、心理ストレスが与えられると、炎症を起こせと命令する炎症伝令物質が増加し、炎症を促進するのだといいます。しかし、そのブレーキ役として、ストレスホルモンや迷走神経が炎症を抑えようとするのですが、「それでも抑えきれないとき、ジリジリダラダラとした慢性炎症が起こる」のだそうです。
分かりやすくいえば、慢性的な心理ストレスが原因で炎症が長引いてしまうと、炎症の火消し役のストレスホルモンや迷走神経の働きが鈍くなってしまうということです。
また、最上悠氏は「慢性炎症がうつをよぶメカニズム」として以下を挙げています。
- 炎症伝令物質が、うつっぽい症状を引き起こす
- 炎症伝令物質が、脳内科学物質の働きを狂わせる
- ストレスホルモンが脳細胞を殺してしまう
- 脳細胞の〝生まれ変わり〟がスムーズにいかなくなる
- 慢性炎症によって、脳細胞の周辺の組織も死んでしまう
- グルタミン酸や活性酸素が、脳細胞を痛みつける
(最上悠『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』p61)
そして、「脳の慢性炎症は、いくつものメカニズムが複雑に連動してうつを引き起こします」と述べています。
慢性炎症を改善するには?
では、脳と体の慢性炎症を改善するにはどうすれば良いのでしょうか?
最上悠氏は『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』のなかで、
- 「脳や体で起きている慢性炎症を抑える」
- 「慢性炎症の原因となる心理ストレスを減らす」
ことが大切だとしています。
また、「慢性炎症を改善するための、〝抗炎症のライフスタイル〟」として、「食事」と「運動」というふたつの切り口を挙げています。
この「食事」と「運動」については、以前に書いた記事と内容が似ている部分が多いので割愛しますが、脳の炎症のことも含めて、もしその内容に関心がある方は、最上悠氏の『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』をご自身で読まれることをおすすめします。
また本書では心のストレスを減らす「セルフ・ヘルプ」の方法の一つとして、「マインドフルネス」も紹介されています。
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心と体のつながりと「うつ」との関係性とは?
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今回はうつの症状が、心と体のつながりと関係していることについて述べていきたいと思います。
では、うつの症状は、心と体と、どのようにつながっているのでしょうか?
また、よくうつ病は「心の病」と言われますが、その「心」とはどこを指すのでしょうか?
うつの症状が起きてくる原因のひとつとして、セロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンなど、気分に関係する神経伝達物質が不足していることから、「うつ」が起こってくるのは、「脳」に問題があるからだと考えられがちですが、その「脳」と神経系でつながっているのは「腸」です(「腸脳相関」)。
そのため、当ブログではうつの症状を改善し、心の健康を取り戻していくためには、腸内細菌の集まりである腸内フローラのバランスを整えることが大切だと述べてきました。
つまり、ここで何を述べたいのかといえば、「心の病」を治すための「心」とは、「脳」だけを指すのではないということです。
そして、このことについて参考になる記述が、精神科医の最上悠氏の『「脳の炎症」を防げば、うつは治せる』のなかにありますので、少し長くなりますが、引用してみたいと思います。
みなさんのなかには、うつと聞くと、心の症状を思い浮かべる人が多いことでしょう。もちろん、落ち込んだり、不安感に襲われたり、悲観的になったりするのは、うつに多く見られる症状です。しかし、それだけでなく、うつは体にもさまざまな症状をもたらします。これは〝うつ〟という病名ゆえの誤解されやすいところなのですね。(最上悠『「脳の炎症」を防げば、うつは治せる』p28)
心と体のつながりを科学的に説明するのが、〝ファイナル・コモン・パスウェイ(最終共通経路)〟という考え方です。
私たちの体には、情報伝達のネットワークがくまなく張りめぐらされていて、さまざまな情報が脳と体のあちこちを行きかっています。このネットワークはまるで全体が1本の道でつながっているかのように密接に連動しながら、さまざまな用途に使い回されているというのが、この考え方の要旨です。
そして、使い回しであるために、どこかの経路が酷使されると、そのしわ寄せは別のどこかにあらわれます。
たとえば、ひどく悩んだとき、自律神経のバランスが崩れて胃に穴が開いてしまったり、ストレスがたまったとき、免疫力が落ちて風邪やヘルペス疹を患いやすくなったりと、酷使したのは精神面でも、そのしわ寄せが体の不調となってあらわれたりするわけです。
反対に、体の病気があると、うつを患うリスクが高まることも知られています。(最上悠『「脳の炎症」を防げば、うつは治せる』p39~40)
つまり、心の情報伝達ネットワークはまるで1本の道のようにつながっているから、なにかがあれば〝心・体・行動〟のどこにでも、どんな症状でも出る可能性があるのですね。
「心はどこにあるのか?」とは、昔から人類が問い続けてきたことですが、今、この情報伝達ネットワークに思いを馳せてみるならば、脳だけではなく、「頭のてっぺんからつま先まで、ぜんぶ心」ということができるのです。(最上悠『「脳の炎症」を防げば、うつは治せる』p42)
つまり、「ファイナル・コモン・パスウェイ」とは「全身に張りめぐらされる情報伝達のネットワーク」であり、「思考・感覚から、運動機能、ホルモン系、免疫系まで、心身の働きに関するあらゆる情報がこの1本の道を行きかっている」のです。
情報伝達ネットワークは、ひとつの情報システムを共有しているために、いずれかの経路が酷使されると、そのしわ寄せは、〝心・体・行動〟のどこにでも不調としてあらわれる(最上悠『「脳の炎症」を防げば、うつは治せる』p41より)
すなわち、この記事で何を述べようとしているのかといえば、うつの症状をやわらげていくためには、あたまだけではなく、からだ全体に意識を向けることで、体と心のバランスを整えていくことが必要になってくるということです。
では、そのために具体的にどのようなアプローチが有効なのかといえば、私自身が考えるのは、食事・運動・瞑想です。
食事や食生活の改善は腸内環境を良くしたり、血糖値の乱高下を防いだり、脳の炎症を抑えたりするために必要です。
運動を行うことは、うつの症状がある時は億劫かもしれませんが、日頃からゆっくりとした運動を行うことは、心と体のバランスを調整するために効果的です。
また、瞑想を行う習慣をもつことは、これまで気づかなかった身体の感覚に気づいたり、自分以外の存在に触れたりするために大切です。
うつを少しでもやわらげていくために重要なことは、食事・運動・瞑想による、からだとこころの全体のバランスを意識したアプローチなのです。
足裏感覚を意識することがうつを予防するために大切
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今回は足裏感覚を意識することがうつを予防するために大切な理由について述べていきたいと思います。
なぜ足裏感覚を意識することがうつをやわらげるために大切なのかといえば、足は「第二の心臓」と呼ばれており、足裏にはたくさんの重要なつぼがあるからです。そのため、からだの様々な部分とつながっている足の裏は、身体のなかでも実は非常に重要なポジションなのです。
その足裏のツボを直接刺激したい方は、↑のようなグッズや100均で売られている青竹踏みなどを利用するのが良いですが、普段、歩いている時などに足裏感覚を意識してみることも、過去や未来ではなく、「今」に集中するためにオススメです。
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足裏の感覚を意識しながらマインドフルネス瞑想を行なってみる
ゆっくりと歩いている時に、足裏の感覚を意識し、右足が地面に着いたら、「右、右、右」、左足が地面に着いたら、「左、左、左」と言葉による気づき(サティ)を入れながら、足裏と地面との接触を感じます。
もしジョギングをしている際は、言葉がなかなか足の動きに追いつかないので、右足が地面に着地したら、「右」、左足が着いたら「左」と短縮しても構いません。
また、このようにして普段から足裏感覚を意識することは、自分の重心を頭から下半身のほうに持っていくことにもつながっていきます。
どういうわけかモヤモヤしたり、イライラしたりしている時や気持ちが沈んでいる時は、頭の中で様々なことを考えてしまっています。考えることが悪いと述べるつもりはありませんが、ストレスが原因でグルグルと同じところを回るように思考し続けると、脳が疲れてしまいます(これは私自身の実感でもあります)。
そのため、普段から足裏感覚を意識し、身体感覚を感じるようにすることは、脳を休ませることに関係してきます。
さらに、足裏感覚に加えて、地に足をつけて大地を感じるようにすることは、心を脳から腸の方へシフトさせ、自分の土台をしっかりとすることにもつながっていきます。
ちなみに家の中にいる時は、裸足になったほうが足裏の感覚に気づきやすいので、もしよろしければ、マインドフルネス瞑想の一環として家の中を裸足でゆっくりと歩きながら、足裏の感覚を感じてみてください。
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サジージュースのうつを改善する効果とは?
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今回は「サジー」というスーパーフルーツの紹介と、サジージュースのうつを改善する効果について述べていきたいと思います。
「サジー」(沙棘・シーバックソーン)とは、ユーラシア大陸原産のグミ科の植物のことですが、このサジーには、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸、不飽和脂肪酸、ポリフェノール、SOD酵素、有機酸、植物ステロール、食物繊維など、200種類以上もの栄養素が含まれています。
またサジーには、うつの改善のためには必要不可欠な、亜鉛や鉄などのミネラル類やアミノ酸が豊富に含まれていますし、オメガ3脂肪酸のうちのひとつであるα‐リノレン酸も含まれています。
だからといって、サジージュースを飲むだけでうつが改善するわけではありませんが、うつを少しでもやわらげていくための栄養補給としては、サジーは役立ってくれると考えられます。
ちなみに、サジーの木は中国の高山地帯やロシア、モンゴルをはじめとする、夏は暑く冬は寒い厳しい気候で生育します。
サジーの小豆ほどの小さな果実は、種類によって黄色、オレンジ色、赤色をしていますが、サジーは7千万年から2億年も昔から、地球上に生育している、歴史ある植物だとされており、ギリシャ神話やインドの伝統医学アーユルーヴェーダのなかでも言及されています。
そのため、スーパーフードとも言うべき「サジー」を摂るだけで、からだにとって必要な栄養素のほとんどが一度に摂れてしまうのです。
特にビタミン類やミネラル類は、酵素の働きを助ける役割があるため、細胞の新陳代謝を活発にして、からだとこころを元気にするために必要不可欠です。
サジーはビタミンCが豊富
またビタミンのうち、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEが豊富に含まれています。
ちなみにサジーに多く含まれているビタミンCは、「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」といった副腎が分泌する抗ストレスホルモンの合成に関わっていますし、「L‐トリプトファン」や「L‐フェニルアラニン」といった、セロトニンやドーパミンの前駆物質が作られるためには、ビタミンCが必要になってきます。
したがって、日頃からストレスを感じることが多い方は、うつの予防のためにもこまめなビタミンCの補給が必要になってきます。
さらに、ビタミンEには、体内で起こっている炎症を抑える抗炎症作用があります。
サジーの栄養を手軽に摂るにはサジージュースがおすすめ
ここまでサジーについて紹介してきましたが、サジーは一人暮らしをしていたり、忙しかったりして、なかなか日頃の食生活でうまく栄養を摂れないという方に、栄養補助として特にオススメです。
そして、サジーの豊富な栄養素を日頃から効率的に採り入れるには、「フィネスの黄酸汁 豊潤サジー 」というサジージュースがイチオシです。
なぜなら、株式会社フィネスが販売しているサジージュース「豊潤サジー」は、サジーの品種や製法にこだわっているため、初めての方でも安心・安全なうえに、他社のサジージュースと比べると飲みやすいからです。
また、豊潤サジーには希少な品種である「ビコアサジー」が使われており、果実をまるごと果皮まで裏ごししたピューレ状になっているため、濃厚なうえ、栄養価が損なわれていないという特徴があります。
そのため、フィネスの「豊潤サジー」は、うつを少しでもやわらげていくための栄養補給としてオススメなのです。
もしサジーが気になる方はトライアル出来ますので、よろしければ栄養不足の解消のために一度試してみてください。
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ちなみに私自身も、健康維持とうつの予防のために豊潤サジーを日頃から愛飲しています。
ゆっくりとした運動で気づくこと、感じることがうつをやわらげるために大切
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前回はマインドフルネス瞑想による「気づき」がうつの改善のために必要な理由について書きました。
これまでのおさらいですが、日頃からマインドフルネス瞑想を1分間でも行うようにすることは、意識を今の瞬間に戻すための心のトレーニングになります。また、マインドフルネス瞑想を行う習慣をもつことは、過去や未来ではなく、今の瞬間に「気づく」機会を増やすことにつながっていきます。
そして、このマインドフルネス瞑想による「気づき」は、ゆっくりとした運動を行っている間でも応用することができます。
例えば、以前の記事で、うつを改善していくためのオススメの運動として、「スロージョギング」をご紹介しましたが、このスロージョギングを行なっている間に、「気づく」回数を増やしていくことが可能です。
たとえば、走っている間、地面を踏みしめている時の足裏の感覚に気づいてみたり、風が吹いてきた時の音や、風が吹きつけてきた時の肌の感覚を感じてみたりすることが出来ます。
また、ゆっくりと走りながら周りの風景を観察し、これまで気づかなかったこと(例えば、どのような建物や植物が周りにあるのか、さらに、それらはどのような形や色をしているのか、など)に気づくようにすることもオススメです。
ですが、ここで気をつけていただきたいのは、その間の「気づき」とは、自分の主観で「好き/嫌い」「良い/悪い」など、評価やジャッジメントをくだすことではないということです。
例えば走っている際に、木々の葉の緑が目に入ってきたら、あるがままを感じても良いですが、頭の中でいろいろと考えてしまうという方は、ただ「緑、緑、緑」と言葉による気づき(サティ)を入れてみると良いと思います。
しかし、その「緑」に対して、「美しい」とか「美しくない」という言葉を加えてしまうと、それは主観による判断になってしまうので、言葉によって「気づき」を入れていく場合は、あくまで「緑、緑、緑」というニュートラルな言葉だけにすることが大切です。
自然は気づきの宝庫ですので、森林浴しながらの運動や瞑想もおすすめです。
ヨガのねじりのポーズでからだを感じてみる
さらに、なかなか外出して運動する気が起きないという方は、ヨガのねじりのポーズをゆっくりと行ないながら、その過程で生じる身体感覚を感じたり、気づいたりすることがオススメです。
- 座ったら姿勢を良くし、両脚を伸ばします。
- 右手を左ももの外側にかけます。
- 息を吐きながら上体を左にねじり、左手は背中にまわして、数呼吸の間、静止します。
- ゆっくりと元に戻して、逆方向も同様に行います。
注意点は、背骨はねじりますが、背骨が曲がらないようにまっすぐに立てることです。
そしてねじっている間、身体に起きた変化を細かく感じとり、微細な感覚に気づいてみてください。
また、このヨガのこのねじりのポーズをゆっくりと行うことは、からだをゆるめてくれますし、呼吸が浅くなっている時、呼吸を深めるのにも効果を発揮してくれますので、ぜひリラックスのために試してみてください。
ねじりのポーズについては、以下の動画も参考にしてみてください。
「気づき」がうつの改善のために必要な理由
当ブログではうつ病の予防と、うつの症状を食事と栄養(主に腸内フローラ・腸内環境改善と糖質制限)、運動と瞑想で治すための方法について書いています(あくまでうつの症状をやわらげるためのひとつの手段です)。
前回は1分間マインドフルネス瞑想を緊張した時やストレス対策としてオススメしましたが、今回は、瞑想による「気づき」がうつの改善のために必要な理由についてです。
マインドフルネス瞑想は、意識を今の瞬間に戻すための心のトレーニングだといえますが、自分の気持ちを過去や未来ではなく、現在に戻すには、「気づき」が必要になってきます。
しかしイライラしたりモヤモヤしたりして、感情に振り回されている時ほど、そうなっている自分に気づくことは難しいのです。
なぜなら、そのような状態は、例えて言えば嵐の中に自分が巻き込まれてしまっており、そのことに自分がとらわれてしまっているからです。
突然、嵐がやって来て、全身がびしょ濡れになってしまったり、お気に入りの衣服が雨に濡れてしまったりしたら、たいていの人は「嫌だ」と感じてショックを受けるのではないでしょうか?
しかし瞑想による「気づき」とは、自分の心が嵐に巻き込まれることなく、嵐から距離を置き、嵐の外から嵐の様子を眺めている状態のことを意味します。
そのため、嵐がやって来ても、嵐(感情・情動)に振り回されることなく、冷静なままでいられるのです。
また、瞑想を行う習慣が続いていけば、自分が嵐に巻き込まれてびしょ濡れになってしまっても、それほど感情的にならずに、「あ、濡れてしまったな」と、ただ冷静に自分を観察することが出来るようになります。
「気づく」ためには瞑想を習慣化することが大切
しかし、先程も述べましたが、嵐に巻き込まれている時ほど、そのことに気づくのが難しくなります。
例えば、ほとんどの場合、ひどく怒っている人に対して何を言っても無駄なのは、その人が怒りの感情に完全にのまれてしまっているからです。
一度感情にとらわれてしまうと、冷静になってその感情に気づくことが困難になるのです。
そのため、嵐を外から客観的に眺められるようにするためには、日頃から「気づき」のトレーニングとしてマインドフルネス瞑想を行ない、習慣化していく必要があるのです。
このあたりの「気づき」の大切さについて、ヨガ・瞑想講師の吉田昌生氏は『1分間瞑想法』のなかで以下のように述べています。
(略)瞬間、瞬間に意識を向けていくと、普段は気がつかない様々なことに「気づき」ます。
これを心理学では「無意識の意識化」と言います。
身体の感覚であったり、痛みを訴える声であったり、未来に対する期待だったり、過去に対する後悔だったりします。
普段はなかなか自覚できていない無意識の闇に、意識の光が当たっている状態です。
自動的に湧いてくる思いや考えも受け流し、客観視し続けていくと、頭の中の声とは別の「ただ俯瞰して目撃している自分」がいることに気づきます。
マインドフルネスの目的は、この「気づいている自分(=観察者の視点)」を養うことにあるのです。自分の中の感覚や思考を観察することで、「気づく力(アウェアネス)」を高めることがこの瞑想の目的です。(吉田昌生『1分間瞑想法』p49)
瞑想と聞くと、多くの人が「『無』にならなければならない」と思うようですが、必ずしもそうではありません。
マインドフルネスの目的は「気づく」ことです。
「気づき」が連続することで「無」になることはありますが、「無」になることが目的ではありません。雑念が湧いても、それに気づいて、再び集中すればいいのです。
瞑想で大切なことは、次の2つです。
- 感覚に集中すること
- 集中に途切れたことに気づくこと
(吉田昌生『1分間瞑想法』p54)
まず注意を向けること、そこから注意がそれたら戻すこと、この繰り返しによって、脳が鍛えられていきます。
このトレーニングを繰り返すことで、脳が普段働いていないところに血液を送り込み、低下していた機能を取り戻すことができます。
だから、雑念が湧いてもいいのです。
雑念が湧いたことに「気づく」ことで、それが「負荷」になって、脳が鍛えられていると捉えてください。(吉田昌生『1分間瞑想法』p55)
瞑想によって気づく機会を増やすことが大切
このようにマインドフルネス瞑想においては「気づき(アウェアネス)」が大切になってくるのですが、この「気づき」の回数を増やしていくことは、うつの改善のためにも役立つと考えられます。
しかし、よほどの瞑想の達人でない限り、怒りなどの感情にある程度振りまわされてしまうことは当たり前ですので、感情的になることは悪いことだと思って自分を責めることはしないでください。
かくいう私自身も、日常生活においては、気づかないうちに嵐(感情)にのみ込まれてしまっていることは何度もあります。
大切なのは、心のトレーニングとしてのマインドフルネス瞑想を行い、気づく回数を増やすこと、すなわち、いまの自分の状態を客観的に眺められるようにする機会を増やすことです。
そしてそのために、まずは1分間で良いので、マインドフルネス瞑想を習慣として続けてみてください。
瞑想の方法などについては、以下の記事をご参照ください。