うつを腸内フローラ改善と糖質制限で治すための方法ブログ

うつの症状を食事と栄養(主に腸内フローラ改善と糖質制限、DHA)、運動と瞑想で治すための方法ブログです。

ココナッツオイルのうつを改善する効果とは?

当ブログではうつ病予防と、うつの症状を食事と栄養(主に腸内フローラ・腸内環境改善糖質制限)で治すための方法について書いています(あくまでうつの症状をやわらげるためのひとつの手段です)。

 

今回はココナッツオイルのうつを改善する効果についてです。

 

当ブログではうつの症状をやわらげるために油(脂質)の摂り方について何回か記事を書いてきました。そして、少しでもうつを改善していくためには、DHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸をバランスよく摂るようにすることが大切だと述べてきました。

 

では、ここ数年の間に人気の食材となった「ココナッツオイル」には、うつを改善する効果があるのでしょうか?

 

ココナッツオイルはうつを改善する?

ココナッツオイルはうつを改善する効果がある?

 

ココナッツオイルはアルツハイマー病を改善することでは有名ですが、残念ながら今のところ、ココナッツオイルがうつ病を改善するという、エビデンスがしっかりとした研究はあまり見当たりません。

 

しかし、ココナッツオイルは、毎日の生活にうまく採り入れることで、うつの症状をやわらげる手助けはしてくれると私自身は思います。

 

それはなぜでしょうか?

 

その理由としてはまず、ココナッツオイルには飽和脂肪酸の一つである「中鎖脂肪酸(MCT)」が多く含まれていることが挙げられます。

 

飽和脂肪酸」とは牛脂やラード、バターなどの動物性の脂質に豊富に含まれている脂肪酸です。

 

この「飽和脂肪酸」は糖質から体内で合成されるという性質もあるため、「不飽和脂肪酸」のように、必ず食事から補わなければならない必須脂肪酸ではありません。

 

また、加工食品や乳製品などにも飽和脂肪酸は含まれているため、普段の生活で不足することはほとんどないとされています。

 

しかし飽和脂肪酸には、エネルギーになったり、細胞膜を構成したりするという重要な働きがあることには注意が必要です。

 

ちなみに、飽和脂肪酸を多く含む脂肪は融点が高いため、常温でも固体であることが多いという特徴があります(ココナッツオイルも基本的に常温だと固まっています)。

 

一方、亜麻仁油やオリーブオイル、サラダ油などは、不飽和脂肪酸が多く含まれているため、常温では液状です。

さらに、この飽和脂肪酸は連なっている炭素の数によって、短鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・長鎖脂肪酸の3つに分類されています。

 

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ココナッツオイルの中鎖脂肪酸はエネルギーになりやすい

ココナッツオイルは中鎖脂肪酸が豊富ですが、中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸よりも炭素の数が少ないため、エネルギーとして使われやすいとされています。

また中鎖脂肪酸は消化・吸収のために胆汁酸を必要とせずに、そのまま小腸の細胞に吸収され、門脈を経て直接肝臓へと運ばれるという性質があります。

 

つまり、中鎖脂肪酸は肝臓で素早く分解されるので、効率よくエネルギーとして利用されやすいのです。

 

 

(略)ココナッツオイルをとると、体はそれを体脂肪として保存せず、即座にそれをエネルギーに変えるのだ。だから、体脂肪に変換されることなく食べられる量は、ココナッツオイルのほうがほかの油よりもずっと多い。摂取する長鎖脂肪酸を中鎖脂肪酸に替えると、体重増加が抑えられ、脂肪沈着が減少することは、動物や人間を対象とした数々の研究で実証されている。(ブルース・ファイフ『ココナッツオイル健康法』三木直子 訳 p173

 

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ココナッツオイルで糖質制限

 この「中鎖脂肪酸(MCT)」のエネルギーになりやすい性質を、「糖質制限」と組み合わせていくことは、脳にも体にも良いと考えられます。

 

ちなみに当ブログで何度も取り上げているデイビッド・パールマター氏の『「いつものパン」があなたを殺す』』のなかでは、ココナッツオイルについて、以下のように書かれています。

 

 話題のココナッツオイルは、このMCTの摂取源であり、またアルツハイマー病の処置に対する有益なアプローチだとされている。ケトン食療法によって、脳内のアミロイドが減少することがわかっており、さらに、海馬のグルタチオン(体内に存在し、脳を保護する抗酸化物質)が増加する。さらに、ミトコンドリアの増加をうながし、代謝効率を上昇させる。(デイビッド・パールマター『「いつものパン」があなたを殺す』 白澤卓二訳 p246』

 

 

また、「ココナッツオイルは神経変性の症状を予防し、治す働きをサポートしてくれる。言うなれば、脳のスーパー燃料だ。それに、炎症を抑えてくれる。茶さじ一杯をそのまま飲んでもいいし、料理に用いてもいい。熱に強いので、高温で調理しても問題ない」とも述べられています。

 

ココナッツオイル

もちろん、ココナッツオイルを摂ることが、うつ病を治したり、うつの症状の改善したりすることにダイレクトにつながるわけではないと思われます。

 

油の摂り方で大切なのは、まず、サラダ油に含まれるリノール酸トランス脂肪酸を減らし、代わりにオメガ3脂肪酸をバランスよくに摂るようにすることです。

 

しかし、日頃の食事において、砂糖や精製デンプンなどの糖質を余計に摂らないようにし、代わりに効率の良いエネルギー源として、ココナッツオイルを利用することは、脳と心の健康を維持するのに役立つと思われます。

 

うつの症状にはエネルギー不足が関係していると言われることがありますが、実際、からだとこころのエネルギーが停滞すると、気持ちが落ち込みやすくなるので、私自身は、ココナッツオイルを心身の健康のために毎日食べています。

 

 

ちなみにココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、ブドウ糖の代わりとして、脳のエネルギー源になる特別な脂肪である「ケトン体」を作るのに役立つとも言われています(近年、糖尿病や認知症の改善に効果的だとされている「ケトン食療法」については、独自の判断で行わず、医師との相談のうえに行ってください)。

 

ココナッツオイルのうつを改善する効果

 

さらにココナッツオイルには、免疫力を高めて感染症を防ぐ働きがある「ラウリン酸」や細胞膜で活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を抑えて体を守るビタミンEなどがココナッツオイルには豊富に含まれていることも、特筆に値します。

 

以上、ココナッツオイルのうつを改善する効果について述べてきましたが、ココナッツオイルは糖質制限とうまく組み合わせると、脳と心の健康のために有効な食材だと思われます。

 

 

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低コレステロールとうつの関係性とは?

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今回はコレステロールうつの関係性についてです。

コレステロール」というと、血流を悪くする「悪玉」コレステロールばかりが取り上げられ、どことなく悪者のイメージがありますが、じつは脂質の一種であるコレステロールは、生体内で重要な働きをしています。

たとえば、コレステロールは細胞膜の構成成分のひとつとして大切な役割を果たしています。また、コレステロールは、数種類のホルモンとビタミンDの生成を助けています。

 

 コレステロールは、細胞を覆う膜を形成し、細胞膜の透過性を維持しながら細胞の「防水加工」状態を保つ。だから細胞の内と外で異なる化学反応が起こるのだ。

 脳内での新たなシナプスの延長はコレステロールに依存していることを、私たちは究明した。

 (中略)

 さらに、脳内のコレステロールは強力な抗酸化物質としても働く。フリーラジカルによるダメージから脳を守るのだ。コレステロールは、エストロゲンやアンドロゲンのようなステロイドホルモン、およびビタミンDという極めて重要な脂溶性の抗酸化物質の前駆体だ。(デイヴィッド・パールマター『「いつものパン」があなたを殺す』白澤卓二訳 p144~145

 

このコレステロールの不足と、「うつ」との関係性を指摘しているのは、アメリカの神経科医のデイビッド・パールマター氏と、日本の栄養療法の専門家である溝口徹氏です。

 

(略)多くの研究によって、うつ病コレステロール値が低い人に、はるかに多いことがわかっている。

 そしてコレステロール値を下げる薬(スタチン)を使う人は、さらにうつ状態になる可能性が高くなる。私は実際に日々の診療の中でこれを目撃している。うつ病が薬自体の作用の結果なのか、あるいは単にコレステロール値が下がった影響を反映しているだけなのかははっきりしないが、私は後者のほうが正しいと考える。

 すでに一〇年以上前に発表された研究が、総コレステロールが低いことと、うつ病とのつながりを示している。(デイヴィッド・パールマター『「いつものパン」があなたを殺す』白澤卓二訳 p214~215

 

「いつものパン」があなたを殺す

(略)脳の複雑な神経細胞のかたちを保つために重要なのが、コレステロールだ。コレステロールは神経伝達をすばやくおこなうのにも使われている。

 それほど重要な働きをしているコレステロールが脳に少ないとしたら、いったいどんなことが起こってくるかは、容易に想像がつくのではないだろうか。

 コレステロール値が低い人は、うつの症状を発現するケースが、じつに多いのだ。コレステロールが脳内に少なくなると、セロトニンの機能が異常になる。セロトニンは心のバランスを保つために重要な脳内神経伝達物質であることはお話ししたが、バランスが崩れると、心はうつの症状を訴え、問題行動へとつながっていくのだ。(溝口徹『「うつ」は食べ物が原因だった!』p122~123

 

また、ひと昔前は食事からのコレステロールの摂り過ぎには気をつけるよう喧伝されていましたが、近年は、体内のコレステロール量はからだが調整することが分かってきました。

そのため、食事からのコレステロール摂取に対して、特定の病気をしていないかぎり、それほど神経質にならなくても良くなりました。

 

 わたしたちの身体のなかのコレステロールは、その80%前後がおもに肝臓でつくられている。コレステロールの最大の生産工場は体内にあるのだ。しかも、肝臓の生産システムの管理能力はすごい。

(中略)

 80%の生産量を誇る体内の生産工場に、すぐれた管理能力があるのだから、食材の影響などさほどのものではない。コレステロールを多く含む代表的な食材である卵をたくさん食べたからといって、数値に極端な変化など起こりようがないのである。(溝口徹『「うつ」は食べ物が原因だった!』p74

 

「うつ」は食べ物が原因だった!

 

以上、この記事では、油の摂り方のひとつとして、低コレステロールとうつの関係性を取りあげてみましたが、うつの症状を少しでも改善していくためには、コレステロールは過剰摂取を必要以上に気にするよりも「不足」に気をつけてみたほうが良いように感じます(もちろん、だからといって、コレステロールを補うためにやみくもに一日に卵を何個も食べるような極端な食生活は避けていただきたいと思います)。

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亜麻仁油・えごま油がDHAとEPAの不足を解消する理由

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今回は亜麻仁油・えごま油がDHAEPAの不足を解消する理由についてです。

うつの症状を改善していくためには、日頃の食生活のなかで、油の摂り方を見直し、オメガ3脂肪酸DHAEPA・α-リノレン酸)を多めに摂ることが重要になってきます。

そして、亜麻仁(アマニ)油やえごま油を普段の食生活に採り入れることは、DHAEPAの慢性的な不足を解消するのに効果的だと思われます。

なぜなら、亜麻仁油はえごま油には、必須脂肪酸オメガ3のひとつである「α‐リノレン酸」が豊富に含まれていることが挙げられます。このα‐リノレン酸不飽和脂肪酸の一種で、体内に取り入れられると、約1~2割がDHAEPAに変換されます。

DHAEPAがうつの改善とどのように関係してくるのかについては、以下をご参照ください。

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亜麻仁油

一方、加工食品に多く含まれるサラダ油(リノール酸)を摂り過ぎてしまうことは、脳の炎症を引き起こす原因にもなってきてしまいます。

近年は、知らないうちにこのリノール酸(オメガ6脂肪酸)を加工食品やファストフードから摂り過ぎてしまっていることが、うつの症状だけではなく、アトピーなどのアレルギー症状を引き起こすとして問題になってきています。

しかし、オメガ3脂肪酸DHAEPA・α‐リノレン酸)は、リノール酸と正反対の働きをするため、体内でEPAやDHAに変換されるα‐リノレン酸が含まれている亜麻仁油やえごま油は、オメガ3脂肪酸の慢性的な不足を解消するために役立つのです。

亜麻仁油

普段から亜麻仁油やえごま油を摂ることはうつの予防に効果的です。

亜麻仁油・えごま油でうつ予防

脳と心の健康のために亜麻仁油やえごま油を採り入れてみる

もちろん、亜麻仁油やえごま油だけで一日に必要な量を補えるわけではありませんが、サラダ油をやめる代わりに、亜麻仁油やえごま油を食卓に採り入れることは、脳と心の健康を保つために有効だと考えられます。

ちなみに亜麻仁油とは植物の亜麻仁から搾油した油のことで、えごま油は、えごまというシソ科の植物の種を原料にしています。

亜麻仁油・えごま油でうつ予防

亜麻仁油もえごま油もほんの少しクセがあるため、自分の味覚に合わないと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、試しに毎日の食事に採り入れてみることはおすすめです。

また、亜麻仁油とえごま油は一般的に熱に弱いとされているので、炒め物に使うのではなく(その際はオリーブ油を使うのが良いです)、サラダや惣菜にサッとかけるようにして摂ることをおすすめします。

 

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オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)の脳の炎症を抑える効果とは?

当ブログではうつ病予防と、うつの症状を食事と栄養(主に腸内フローラ・腸内環境改善糖質制限)で治すための方法について書いています(あくまでうつの症状をやわらげるためのひとつの手段です)。

 

前回はDHAEPAのうつの症状を改善する効果について書きましたが、今回はオメガ3脂肪酸DHAEPA)の脳の炎症を抑える効果について述べていきたいと思います。

 

ちなみに前回の記事のおさらいですが、「オメガ3脂肪酸DHAEPA・α-リノレン酸」がなぜうつの症状を改善するのに役立つのでしょうか?

 

その理由は、脳の神経細胞のネットワークにおいて、一方の神経細胞が投げた伝達物質というボールを、もう一方の神経細胞の構えるミットである受容体にキャッチする際、よりうまくキャッチするのは、オメガ3脂肪酸で出来た柔らかい膜だからです。

また、ブドウ糖、ホルモン、ビタミンなども受容体に受けとってもらうことで初めて、神経細胞の内側に取り込まれて活用されることになるため、伝達物質、ブドウ糖、ホルモン、ビタミンなど様々な物質がきちんとキャッチされるためには、オメガ3脂肪酸をしっかりと摂ることが重要になってくるのです(詳しくは以下の記事をご参照ください)。

 

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今回はオメガ3脂肪酸DHAEPA)の脳の炎症を抑える効果についてです。(脳の炎症とうつの症状の関係性については、以前の記事でも取り上げましたので、詳しくは以下の記事をご参照ください)。

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特に、脳の炎症や、炎症とうつとの関係性について言及しているのは、アメリカの神経科医のデイヴィッド・パールマター氏やジーン・カーパー氏です。

 

 脳疾患も含めてすべての変性疾患を引き起こすのが「炎症」であることは、研究者たちにはかなり前から知られていた。そして研究者たちは、グルテン、さらに言えば高炭水化物の食事が脳に達する炎症反応の原因になっていることを見出しつつある。(デイヴィッド・パールマター『「いつものパン」があなたを殺す』白澤卓二訳 p53

 

 炎症は、徐々に脳の破壊を進行させ、脳卒中、むら気、精神分裂病、そしてアルツハイマー病などの神経変性症から、自然な老化での知能低下まで、広い範囲で脳の脅威となっていることが認識されるようになった。炎症が遅効性の神経毒のように働くことを知っていたら、炎症反応を点火させる燃料を、毎日の食事でせっせと補給したいなどとは、誰も思わないはずだ。オメガ6脂肪酸がまさにこの点火燃料になることは、一般にまだほとんど知られていない。しかし、オメガ6が極めて炎症を誘発しやすいことは、すでに科学的に立証されている。(ジーン・カーパー『奇跡の脳をつくる食事とサプリメント』丸本淑生訳 p89

 

 トップクラスの含有量DHA・EPA「きらしずく」

 

DHAEPAが脳の炎症を抑える

デイヴィッド・パールマター氏やジーン・カーパー氏は、糖質やグルテン、サラダ油に多く含まれているオメガ6脂肪酸などが、脳に炎症を起こす引き金になると述べていますが、この炎症を抑える働きがあるのがDHAをはじめとしたオメガ3脂肪酸なのだというのです。

 

 人間の脳はその重さの三分の二以上が脂肪であり、そのうちの四分の一がDHAである。そしてこのDHAは抗炎症作用を持っていて、体に負担がかかるような食事をとると、体を守るために戦士のように戦ってくれる。たとえば、グルテンに反応して起こる腸の炎症を抑えたり、糖質(とくにはちみつや果物に含まれる果糖)たっぷりの食事による悪影響を防いだり。さらに、炭水化物を摂りすぎて脳の代謝が低下するのを防いだりする。(デイビッド・パールマター/クリスティン・ロバーグ『「いつものパン」があなたを殺す』 p252~253

 

 魚の油は、脳血管や脳細胞で炎症を抑制することでも、脳を強力にガードしてくれている。専門家のあいだでは、炎症は脳の組織や機能の破壊の原因になり、脳卒中アルツハイマー病を進行させるという認識が高まっている。炎症を誘発して血管にダメージを与えたり細胞間の情報伝達を妨害するホルモン様物質であるプロスタグランジン、ロイコトリエン、サイトカインの生成を、オメガ3は抑えてくれる。オメガ6を多く含んだ油(コーン・オイル、紅花油、ひまわり油、大豆油など)を摂る量が多いほど、オメガ3の摂取量も増やさないと、炎症を抑えにくくなってしまう。(ジーン・カーパー『奇跡の脳をつくる食事とサプリメント』丸本淑生訳 p104~105

 

奇跡の脳をつくる食事とサプリメント

 

このように、オメガ3脂肪酸DHAEPA・α‐リノレン酸)は、脳の炎症を抑えるのに有効だとされています。

もちろん、オメガ3脂肪酸をたっぷり摂れば、それだけでうつの症状が劇的に改善されるとは言えないかもしれませんが、日頃の食生活において、DHAEPAが不足しないように心がけることは、脳の炎症を抑えることでうつの症状を少しでもやわらげ、脳と心の健康を維持していくためには大切だと考えられるのです。

 

また、普段からDHAとEPAが不足していると感じている方は、 DHA&EPAオメガプラス 【DHA&EPA+サチャインチ】 などのサプリメントや、亜麻仁油・えごま油から摂ることで、オメガ3脂肪酸の不足を解消するのがオススメです。

 

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DHA&EPAオメガプラス はオメガ3脂肪酸の補給に効果的です。

オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)

 

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うつを緩和するには、腸内環境の改善と糖質制限、食事・運動・瞑想が大切です。

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DHA・EPAのうつの症状を改善する効果とは?

当ブログではうつ病予防と、うつの症状を食事と栄養(主に腸内フローラ・腸内環境改善糖質制限)で治すための方法について書いています(あくまでうつの症状をやわらげるためのひとつの手段です)。

 

今回はDHAEPAのうつの症状を改善する効果について書いていきたいと思います。

以前の記事で、うつの症状を改善していくためには、油の摂り方が非常に大切な要素になってくると述べました。

 

その油の摂り方のポイントとは、簡単にいえば、なるべくサラダ油などに多く含まれているオメガ6脂肪酸(主にリノール酸)やトランス脂肪酸を減らし、代わりにオメガ3脂肪酸DHAEPA・α‐リノレン酸をたくさん摂るようにすることです(詳しくは以下の記事をご参照ください)。

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今回は、オメガ3脂肪酸のうちの、特にDHAがいかにうつの症状を改善していくために大切かということを、生田哲氏の『心の病は食事で治す』を取りあげながら見ていきたいと思います。

 

 魚油の抗うつ効果は奇跡としかいいようがない。ここでいう魚油は、DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)のことで、どちらも脳の神経細胞の膜や伝達物質の受容体の膜の成分だが、サプリメントとして摂取した場合の抗うつ効果は、DHAEPAよりも高い。これは、DHAのほうがEPAよりも脳の関所である血液‐脳関門を楽に通過できることとよく一致している。(生田哲『心の病は食事で治す』p186

 

 では、魚油はどんなしくみで落ち込んだ気分を高めるのだろうか。この謎を解く鍵は、脳内におけるオメガ3脂肪酸のはたらきが握っている。

 こういうことだ。脳では神経細胞がネットワークを形成し、一方の神経細胞が投げた伝達物質というボールを、もう一方の神経細胞の構えるミットである受容体にキャッチしてもらい、情報伝達が伝わる。また、ブドウ糖、ホルモン、ビタミンなども受容体に受けとってもらってはじめて、神経細胞の内側に取り込まれて活用される。(生田哲『心の病は食事で治す』p186

 

 伝達物質、ブドウ糖、ホルモン、ビタミンなどさまざまな物質が、受容体に受けとってもらい、つぎに神経細胞に取り込まれて利用される。そして大事なことは、受容体の形は受け取る物質ごとに決まっていて、物質が受容体にピッタリおさまったときだけ神経細胞に取り込まれることだ。だから、受容体は、流れてくる物質を捕らえる瞬間、物質を正確にキャッチするために、微妙に形を変えねばならない。(生田哲『心の病は食事で治す』p186~187

 

もしこの膜が魚油(オメガ3脂肪酸)でできたやわらかいものなら、キャッチの瞬間、膜がうまくすべって受容体の形を調整する。しかしもしこの膜が、ラード(豚脂)やヘット(牛脂)などを主成分にしてできた硬いものなら、キャッチの瞬間、膜がうまくすべらない。このため、受容体はうまく形を整えることができないこともある。このとき、伝達物質やビタミンB群を捕らえ損ねてしまう。(生田哲『心の病は食事で治す』p187

心の病は食事で治す

 

引用文が長くなってしまいましたが、ここで生田哲氏が述べようとしているのは、どういうことでしょうか?

それは、脳の神経細胞のネットワークにおいて、一方の神経細胞が投げた伝達物質というボールを、もう一方の神経細胞の構えるミットである受容体にキャッチする際、よりうまくキャッチするのは、飽和脂肪酸トランス脂肪酸で出来た固い膜ではなく、オメガ3脂肪酸で出来た柔らかい膜だということです。

 

そして、「ブドウ糖、ホルモン、ビタミンなども受容体に受けとってもらってはじめて、神経細胞の内側に取り込まれて活用される」ため、オメガ3脂肪酸で出来た膜によってきちんと、伝達物質、ブドウ糖、ホルモン、ビタミンなど様々な物質がキャッチされることが大切になってくるのです。

 

DHAEPAの不足を解消するには?

しかし、現代の日本人の食生活は、DHAEPAがたっぷりと含まれている青魚を摂る機会が減り、代わりにファストフードや加工食品、加工肉などからオメガ6脂肪酸トランス脂肪酸などを摂り過ぎてしまっています。

したがって、脳と心の健康を保つために大切になってくるのは、冒頭でも述べた通り、オメガ6脂肪酸トランス脂肪酸を減らし、代わりにオメガ3脂肪酸をバランスよく摂るようにすることです。

 

ちなみにオメガ3とオメガ6の割合は「1:1」もしくは「1:2」が理想だとされています。

ところが、「DHA」や「EPA」などのオメガ3脂肪酸は1日の1000mg程度摂る必要があると言われているため、青魚を食べる習慣がほとんどなく、特に油の摂り方にも気をつけていないという方は、慢性的なDHA不足に陥っている可能性があります。

 

そのため、普段の生活でオメガ3脂肪酸を十分に摂れていないという方は、【やわたのDHA&EPA】 【DHA&EPA+サチャインチ】 といったサプリメントから手軽に摂取したり、α‐リノレン酸が体内でDHAEPAに変換される油(亜麻仁油やえごま油など)を食卓に採り入れることで、DHAEPAの不足を解消されることをおすすめします。

 

以上、DHAEPAのうつの症状を改善する効果について述べてきましたが、うつの症状を食事と栄養で改善していくためには、油の摂り方とオメガ3脂肪酸DHAEPA・α‐リノレン酸)が大切になってきますので、ぜひオメガ3脂肪酸の重要性と普段の油の摂り方に気をつけてみてください。

 

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低血糖症とうつとの関係性とは?

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今回は低血糖症うつとの関係性についてです。

低血糖症は砂糖をはじめとした糖質の摂り過ぎによって引き起こされやすくなりますが、なぜ低血糖症がうつの症状と関係してくるのか、改めて取り上げてみたいと思います(なお、糖質制限とうつの改善の関係性の詳細については以下の記事をご参照ください)。

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まず、血糖値を急激に上げる糖質の何が問題なのかといえば、砂糖や精製でんぷんなどの糖質は、血糖値の乱高下を引き起こすからです。

たとえば生活習慣病のひとつである糖尿病とうつ病は併発するリスクが高いと一般的に言われていますが、実はGI値が高い糖質の摂り過ぎは血糖値を高めるだけではなく、その後、インスリンが大量に分泌されることによって今度は急激に血糖値を低下させてしまうのです。

その血糖値の乱高下が、うつや不安障害をはじめとした精神的不安定さを引き起こすということが、薬学博士の生田哲氏や栄養療法の専門家の溝口徹氏などによって指摘されています。

 

 低血糖という現象は、糖尿病で血糖値を下げる薬を飲んだり、インスリンを注射している人が誤って大量に注射したときにしばしば発生することは、よく知られている。しかし糖尿病でなくとも、血糖値が高血糖低血糖の間を乱高下する人は、かなりいる。これが〝食源性の低血糖症〟で本書で取り上げているものだ。血糖値がこのように乱高下する低血糖症の人には、イライラ、怒り、眠気、疲労感、うつなどの症状が現れる。

生田哲『心の病は食事で治す』p68

 

 心の平安は、ガソリンであるブドウ糖を脳に安定的に供給してこそ得られる。脳へのブドウ糖の供給が不安定になる現象を低血糖症といい、ムードスイング、心の混乱、脱力感、無気力、めまい、震え、不安、うつなどの症状を引き起こす。

 もちろん、血糖値の乱高下は、甘い物を食べたすべての人に起こるのではない。もしだれにでも起こるなら、糖尿病や低血糖症を調べるために七五グラムのブドウ糖を飲む糖負荷試験は臨床検査として使えないことになる。低血糖症の人がこれらの甘い物を食べたときに血糖値の乱高下は起こるのである。(生田哲『心の病は食事で治す』p71~72

 

 もしあなたが食後によって血糖値が急激に上昇し、インスリンの大量放出によって下がったことが原因で、あなたは、知らず知らずに何か甘いものを探しているのである。

 砂糖や精製デンプンの多い食事は、低血糖症者に食後の低血糖を引き起こしやすい。この低血糖があなたに甘いものを渇望させるのである。(生田哲『心の病は食事で治す』p77

 

心の病は食事で治す

 ただし、低血糖症というのは、血糖値が低くなることだけが問題になるのではない。上がったり下がったりを繰り返したり、低い値で推移していくという状態もある。インスリンの分泌が正常なかたちから著しく逸脱する人もいるなど、人によってあらわれ方はさまざまだが、一日を通して、安定した血糖値を維持することが困難になることによって、身体や心に起こってくるさまざまな症状が、問題になる病気なのである。(溝口徹『「うつ」は食べ物が原因だった!』p111~112

 

このように低血糖症とうつの症状は深く関係していると思われますが、この「低血糖症」に関して生田哲氏は『心の病は食事で治す』のなかで、「低血糖症は、食事をバランスのとれたものに変更し、不足している栄養素をサプリメントで補い、運動、休養を取り入れるなど、生活習慣を改めるならば、著しく改善されることが実証されている」と述べています。

すなわち、深刻な低血糖症に陥らないためにまず重要になってくるのは、生活習慣なのであり、具体的には日頃の食習慣を見直して、出来る範囲で改善していくことなのです。

そして、気分を落ち着かせてうつの症状を少しでもやわらげ、心の状態を安定させるために大切になってくるのは、砂糖や精製デンプンなどの血糖値を急激に上げる糖質を控えることから始める糖質制限と、腸内細菌叢のためにもなる、糖質の吸収をゆるやかにする食物繊維がたっぷりの食事なのだと考えられるのです。

 

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ナイアシンとパントテン酸のうつを改善する効果

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今回はビタミンB群のうちのナイアシンパントテン酸のうつを改善する効果についてです。

ちなみに以前の記事で、うつの症状をやわらげるためにはビタミンB群をきちんと摂るようにすることが大切だと書きました。

またおさらいですが、ビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシンパントテン酸葉酸、ビオチン)は協同して働くため、なるべく一緒に摂ったほうが効果的です。

 

ではナイアシンパントテン酸についてですが、まず、ナイアシンパントテン酸は、以下のような働きがあります。

 

ナイアシンビタミンB3

  • 糖質脂質代謝に関与
  • 脳神経の働きを良くする
  • 細胞内のエネルギー源の完全燃焼に関係
  • 体内でトリプトファンが合成から合成(鶴見隆史『現代版 食物養生法』より

 

パントテン酸ビタミンB5

  • 脂質、糖質、タンパク質の代謝に関与
  • 副腎皮質ホルモン合成に働く
  • 免疫抗体産生に働く自律神経伝達物質をつくる
  • 善玉コレステロールを増やす(鶴見隆史『現代版 食物養生法』より

 

また、ナイアシンパントテン酸については、薬学博士の生田哲氏の『心の病は食事で治す』のなかに、心の病と関係する記述がありましたので、参考までに引用したいと思います。

 

ビタミンB群を摂取すると不安が軽くなることがある。事実、不安障害に見られる多動、神経質、疲労、うつ、心配、不眠などの症状は、ビタミンB群の一つであるナイアシン(またはナイアシンアミド)の不足によっても生じる。(生田哲『心の病は食事で治す』p157)

 

ナイアシン研究のパイオニアであるアブラハム・ホッファー博士は、不安障害の症状は、軽度のナイアシン欠乏症(無症状のペラグラ)と非常によく似ていると指摘している。その症状は、うつ状態、疲労、心配、頭痛、多動、不眠である。(生田哲『心の病は食事で治す』p58)

心の病は食事で治す

ストレスを受けると、副腎からアドレナリンやコルチゾールといったホルモンが放出されてストレスに対抗する。アドレナリンやコルチゾールをつくるには、パントテン酸とビタミンCが必要だ。このため、パントテン酸とビタミンCは「抗ストレスビタミン」と呼ばれている。(生田哲『心の病は食事で治す』p59)

 

このように、ナイアシンパントテン酸は、脳と心の健康に深く関わっているビタミンであるため、うつの症状を少しでもやわらげるためには、日頃の食生活のなかで不足しないように心がけることが大切になってきます。

 

ナイアシンを多く含む食材・・・レバー、玄米、マグロ、タラ、牡蠣、イカなど。

パントテン酸を多く含む食材・・・酵母、ピーナッツ、豆腐、ネギ、ニラ、ブロッコリーなど。

 

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